徹底分析シリーズ パルスオキシメータ:世界の患者安全を変貌させた発明
日本麻酔科学会安全指針への収載 Adoption of Pulse Oximetry into the JSA Anesthesia Safety Guidelines—彼が遺した知の輝きは永遠に不滅です Aoyagi's Brilliant Intellectual Legacy is Forever
髙橋 成輔
1,2
Shousuke TAKAHASHI
1,2
1九州大学
2医療法人 相生会
pp.242-245
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201922
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われわれが麻酔を始めた半世紀前は手術室に心電計が1台のみで,視診,触診,打診,聴診,そして血圧を間欠的に手動で測定し,それに動物的勘を加えて危機の発生に備えていた。パルスオキシメータが導入されてからは,ビジランスを前提に科学的指標を用いて,酸素化・換気・循環・体温・筋弛緩状態を評価できるようになった。例えば,心停止に至る危険の察知が心電図で10秒前のところが,SpO2では1分前後のゆとりができ,ETCO2では数分間を見込めるようになった。
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