徹底分析シリーズ 古くて新しい 炎症
周術期抗炎症療法薬—投与期間,術前投与の継続・中止,起こり得る合併症を見極める
稲垣 喜三
1
Yoshimi INAGAKI
1
1鳥取大学医学部 器官制御外科学講座 麻酔・集中治療医学分野
pp.830-836
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201744
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
周術期の炎症には,術前からの併存疾病から生じる炎症や,術中の手術侵襲から生じる炎症,術後の疼痛や感染症,出血などの合併症から生じる炎症が含まれる。これらの炎症を制御するためには,有効な薬物療法が適切に実施されることが求められる。さらに,使用する薬物は,その薬物による合併症の発症や予後への影響を考慮して選択されなければならない。
本稿では,周術期に使用される抗炎症薬の作用機序と,その薬物による合併症発症と予後への影響について述べる。
Copyright © 2020, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.