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特集 SSI診療の最新動向を探る!
Ⅱ.SSI予防の最新エビデンス
整形外科手術の予防抗菌薬投与の適切な投与期間は?
What is the appropriate duration of prophylactic antimicrobial administration for orthopaedic surgery ?
永田 向生
1
Kosei NAGATA
1
1東京大学,整形外科・脊椎外科
キーワード:
Surgical site infection
,
Antimicrobial prophylaxis
,
NOCOTA study
Keyword:
Surgical site infection
,
Antimicrobial prophylaxis
,
NOCOTA study
pp.441-445
発行日 2025年4月30日
Published Date 2025/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003368
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手術部位感染(SSI)予防には予防的抗菌薬の適切な投与が重要であるが,その投与期間については議論が分かれている。投与開始時期については,切開の1時間前以内に行うことでコンセンサスが得られている。その一方で投与終了の時期については,術中のみ,術後24時間まで,一部のインストゥルメンテーション手術においては術後48時間まで,とガイドラインによって異なっていた。しかし,術中のみを推奨するガイドラインでは,清潔度の低い外科系手術も対象にした論文を含めて解析しており,整形外科手術のみを抽出して解析すると,その根拠は乏しいといえた。近年に国内で行われた前向き比較試験であるNOCOTA studyでは,清潔整形外科手術を対象に研究され,術後24時間以内投与が術後24~48時間以内投与に対して,非劣性であることが示された。

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