徹底分析シリーズ 筋弛緩モニタリング リターンズ!
最古と最新の両極に迫る 各種モニターの測定原理と利点・欠点
高木 俊一
1
Shunichi TAKAGI
1
1日本大学医学部 麻酔科学系麻酔科学分野
pp.466-469
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201382
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ヒトの筋弛緩状態の評価を行った記録として最も古いものは,1941年のHarverらによる筋電図を用いた報告1)だと思われる。この研究では,キニーネメトクロライドを使用したときに,筋電図で電位や持続時間が減少したと報告した。臨床的な筋弛緩薬を使用した報告としては,1959年にデカメトニウム,スキサメトニウム,d-ツボクラリン,ガラミンの投与前後の筋弛緩状態の変化を研究したChurchill-Davidsonらの報告2)が最も古いとされている。このように,電位感知型筋弛緩モニターelectromyography(EMG)が,筋弛緩モニターとしては最古の測定方法に位置付けられる。
一方,圧感知型筋弛緩モニターcompressomyography(CMG)であるTOF-cuff®に筆者が初めて触れたのが,2014年のヨーロッパ麻酔科学会(ESA)の年次集会時。すなわち,EMGとCMGには70年以上の開きがある。
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