特集 第10回日本病院学会シンポジウム
Symposium
オープンシステム病院
従来の欠点と利点の比較研究
守屋 博
1
1国立東京第一病院
pp.668-671
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201704
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私が与えられた問題は,オープン病院とクローズド病院の利害得失という問題であります。ただ今岩佐先生からお話がありましたように,オープン,クローズドといつても内容的にいろんな考え方があり,いろいろの段階がある。例えていうと,1から10まである。これを各各比較するといつても大変なことになる。現実にわれわれが今さし迫つて問題になるのは,現在日本でやつているやり方と,これから一歩出るか,出ないかということが問題になつておるのであります。もともと病院が雇傭しないドクターの間をオルガナイズしているか,してないか,active staffだけでやるか,あるいはフリーに外からくるかという点で,区別しないで単に雇傭医であるかないかの点で線を引いて研究するのでありますが,われわれは日本の場合,まあ従来日本でこれを現在われわれのやつている病院をクローズド,その他の病院をオープンというふうな名前をつければですね,どういう利害得失があるか,ということをやつて見ようというわけであります。
両者を比較するといつても,その中の代表を取り出さなければならないのであります。上は現在われわれが普通日本で見られる形の病院を表わしている,下はそれから1歩出た2乃至10の中でですね,2乃至10にもいろいろありますが,その中にこういうような性質を持つた病院があつたとした時に,これをどうして比較するか,という問題にしぼつて研究してみようというわけでございます。
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