徹底分析シリーズ 輸血合併症を回避しよう
コラム:血小板あれこれ
冨山 佳昭
1
Yoshiaki TOMIYAMA
1
1大阪大学医学部附属病院 輸血部
pp.62-64
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201293
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血小板は一般臨床医にとっては,ややなじみの薄い細胞と思われる。血小板は核をもたない微小な細胞で,直径約2μmの円盤または碁石状の形状を有しており,末梢血中には約15万〜35万/μLの血小板が循環している。血小板は止血機構に必要不可欠な細胞であり,血管損傷時にはすみやかに損傷部位に粘着し止血する。血小板減少は,貧血に次いで一般臨床医が日常最も遭遇する血液異常の一つであり,肝疾患などでは血小板数15万/μL未満への減少を肝線維化の指標としている。一般的には血小板数が10万/μL未満に減少した場合,血小板減少とすることが多い。
本稿では,血小板減少の原因およびその対処法としての血小板輸血を中心とした治療法をわかりやすく概説する。
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