症例検討 鎮静
消化管内視鏡処置時—麻酔科医の視点で より安全にできる
川口 洋佑
1
Yosuke KAWAGUCHI
1
1国立がん研究センター中央病院 麻酔・集中治療科
pp.798-801
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200931
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症例
83歳の男性。身長154cm,体重57kg。20歳から70歳まで1日20本の喫煙歴。慢性閉塞性肺疾患(COPD)と診断されて,アドエアⓇ,スピリーバⓇの吸入薬を使用している。呼吸機能検査では%肺活量(%VC)が68.9%,1秒率が38.4%,1秒量が0.79Lと,中等度の混合性換気障害を認める。外来で測定した経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)は94〜95%(room air)。早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)が予定された。予定手術時間2時間。陽圧換気による呼吸器合併症を危惧し,全身麻酔を避けて深鎮静下で行うことになった。
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