症例検討 鎮静
歯科治療時:知的障害者の場合—気道と術野が重なることと繰り返しの治療が必要なことが特徴
若杉 優花
1
,
宮脇 卓也
1
Yuka WAKASUGI
1
,
Takuya MIYAWAKI
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 歯科麻酔・特別支援歯学分野
pp.802-807
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200932
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症例
20歳の男性。身長160cm,体重64.5kg(BMI 25.2)。多数歯う蝕。かかりつけ歯科医院では処置困難と説明され,当院を紹介受診。身体的な合併症および身体活動の制限はないが,知的障害と自閉スペクトラム症がある。簡単な会話のみ可能である。発達年齢(表1)1)は,基本的習慣,言語理解,言語表現のいずれも3歳程度であった。
う蝕歯が少なくとも6本確認され,今回は,1本の抜歯および1本の歯科処置(抜髄)が計画された。幼少時に,かかりつけ歯科医院において抑制下で歯科処置を行った経験がトラウマとなっており,現在は治療に非協力的である。
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