徹底分析シリーズ 心臓麻酔デビューに向けて:人工心肺を使う手術編〈実践〉
大動脈弁狭窄症手術—血行動態の把握が周術期管理のカギ
遠山 裕樹
1
,
神田 浩嗣
1
,
国沢 卓之
1
Yuki TOYAMA
1
,
Hirotsugu KANDA
1
,
Takayuki KUNISAWA
1
1旭川医科大学 麻酔・蘇生学講座
pp.860-865
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200662
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大動脈弁狭窄症aortic stenosis(AS)は成人弁膜症のなかで最も頻度が高い。高齢化が進む日本において,65歳以上の罹患率は2〜4%であり1),潜在患者数は50〜100万人と推定されている2)。ASは症状が出現してしまうと予後が急激に悪化するため,症状のあるASでは可及的速やかに手術を行うことが基本となる。AS手術を確実に成功させるためには,心臓外科医による確実な手技だけではなく,麻酔科医がその病態生理を十分に理解し,より安全な周術期管理を実施することが必須である。
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