徹底分析シリーズ アセトアミノフェン
薬理学的側面から—古くて新しい謎だらけの薬
横溝 岳彦
1
Takehiko YOKOMIZO
1
1順天堂大学大学院医学研究科 生化学第一講座
pp.874-877
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200370
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アセトアミノフェンはその作用機序も含めて謎の多い薬である。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と比較すると,消炎鎮痛作用は比較的弱いが安全性が高いと考えられ,小児・妊婦を中心に長い間使用されてきた。2011年に日本でも承認用量が鎮痛効果を得られる欧米並の水準(4000mg/日)まで引き上げられたことから,今後は鎮痛目的での利用が増えると期待される。
本稿では,アセトアミノフェンの作用機序や副作用について,NSAIDsと比較しながら解説する1)。
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