徹底分析シリーズ 痛み治療の素朴な疑問に答えます
疼痛と痛みの言葉の使い分けについて教えてください
西江 宏行
1
Hiroyuki NISHIE
1
1岡山大学病院 麻酔科・蘇生科
pp.116-118
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200116
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従来,日本ペインクリニック学会用語集でpainの和訳は,「疼痛」「痛み」の両方を記載していた。しかし,本当にこれでよいのかが用語委員会で議論になり,私が中心になって調べることになった。結果だけ言えば,「疼痛」はうずく痛みのこと,「痛み」はもっと広く捉えた痛みであり,painの和訳としては「痛み」のほうが適切であると結論した。ただし,医学用語としては,古くから「疼痛」と「痛み」がまったく同じ意味として使われており,ペインクリニック学会用語集第3版では,従来通り,両方を記載した。その後,学会では,painの和訳は「痛み」を使うように推奨している。だが,ここはLiSAという学会とは離れた発言の場。疼痛と痛みについて,さらに医学用語について,私が考えていることを自由に述べる。
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