特集 はじめよう,検査説明
一般検査
11 eGFRcreat,eGFRcysの使い分けについて教えてください
堀尾 勝
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.1210-1211
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103589
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1.血清Cr(Scr)値に基づく推算GFR(eGFRcreat)
クレアチニンは主に筋肉に存在するクレアチンが非酵素的に代謝され,産生される.このためクレアチニン産生量は筋肉量の影響を受ける.推算式には年齢,性別が含まれ,高齢者,女性に由来する筋肉量の減少は平均的には補正されているが,四肢欠損など筋肉量の減少している症例ではScrは低めに,eGFRcreatは高めに,アスリートなど筋肉量の多い症例ではScrは高めに,eGFRcreatは低めに推算される.クレアチニンの尿細管からの分泌を阻害する薬物は腎機能と関係なくScrを増加させ,加熱調理後の肉類の摂取も肉類に含まれるクレアチニンのためScrは増加する.これらはeGFRcreatが低めに推算される要因となる.
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