症例検討 肺高血圧症患者の麻酔
僧帽弁疾患に伴う肺高血圧症患者の人工心肺後の管理―肺高血圧を許容できるか!?僧帽弁置換術のpitfall
能見 俊浩
1
Toshihiro NOHMI
1
1イムス葛飾ハートセンター 麻酔科
pp.484-489
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102129
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症例
58歳の女性。身長152cm,体重47kg。二十数年前から心雑音を指摘されていた。半年前から労作時の息切れが起きるようになった。血圧は110/70mmHg,脈拍は不整で80~110bpm。心電図では心房細動を認め,胸部X線写真では心胸郭比59%,心エコー図検査で僧帽弁狭窄兼逆流症と三尖弁逆流症を認めた。僧帽弁口面積(MVA)は0.9cm2,左室駆出率(LVEF)は55%,推定右室圧は60mmHgであった。ヘモグロビン(Hb)値は10.5g/dL,血小板数は18万/mm3であった。現在,ワルファリン,ジゴキシン,ベラパミルを服用している。僧帽弁置換術と三尖弁形成術,メイズ手術が予定された。
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