徹底分析シリーズ 低侵襲化する呼吸器手術とその周術期管理
術後の痛みへの対処―低侵襲化しても痛いものは痛い!ブロックと補助的に鎮痛薬を投与しよう
杉山 由紀
1
,
川股 知之
2
Yuki SUGIYAMA
1
,
Tomoyuki KAWAMATA
2
1信州大学医学部 麻酔蘇生学講座
2和歌山県立医科大学 麻酔科学教室
pp.440-444
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102120
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呼吸器手術は痛みの強い手術である。また,遷延性術後痛の発生頻度が,四肢切断術や乳房切除術とともに高い1)。呼吸器手術では,術後鎮痛を十分に行うことが術後呼吸器合併症の減少につながる。その術後鎮痛法のゴールドスタンダードは,硬膜外ブロックであった。しかし,胸部硬膜外穿刺は,腰部と比べて難易度が高く,合併症も,硬膜外血腫,神経損傷,気胸など重篤である。最近は,手術手技も低侵襲化してきた。そろそろ硬膜外ブロック頼みではない術後鎮痛法を考えてもよいのではないだろうか?
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