特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!
【System 1 電光石火の感染症Snap Diagnosis】
のど痛いねん!
十倉 満
1
1湘南鎌倉総合病院総合内科
キーワード:
急性喉頭蓋炎
,
stridor
,
呼吸困難
,
気道確保
Keyword:
急性喉頭蓋炎
,
stridor
,
呼吸困難
,
気道確保
pp.700-702
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103298
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Case
扁桃周囲膿瘍を伴った急性喉頭蓋炎の一例
患者:73歳,男性,ADL自立.
主訴:咽頭痛・呼吸苦.
現病歴:来院前日より,咽頭痛・左耳の疼痛自覚し,他院外来受診.咽頭の炎症を指摘され,抗菌薬(詳細不明)処方され帰宅されたが,同日夜間より咽頭痛の増悪,吸気時の呼吸苦を自覚し,救急外来受診.口腔内には,多量の唾液貯留,左前頸部に強い圧痛が認められた.stridorが頸部を屈曲した時に限定し聴取され,伸展時には消失する所見を認め,急性喉頭蓋炎の可能性を疑い,緊急にて気管支鏡を用いた喉頭蓋の観察を実施したところ,著明な喉頭蓋の腫脹を認めたため(図1,2),緊急気管挿管実施.頸部CTにて左扁桃周囲膿瘍の存在も認め,同部位からの波及が疑われたため,ユナスピンⓇ(ABPC/SBT),メチルプレドニゾロンの静脈投与にて加療実施.1週間後抜管に至り軽快退院された.
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