症例検討 レミフェンタニル:私はこう使っています 2
巻頭言
紙谷 義孝
1
1新潟大学医歯学総合病院 麻酔科
pp.1107
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101973
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- 文献概要
8月号に続いて,本号でもレミフェンタニルの実際の使用法を,さまざまな観点から概説してもらう。レミフェンタニルの使用量の多寡に関しては,いろいろな考え方,意見もあるかと思うが,もっと基本に立ち返って,という意見や,消退が早いレミフェンタニルだからこそ,術後鎮痛で用いるフェンタニルなどのオピオイドによって生じやすい術後悪心・嘔吐(PONV)にあらかじめ対応しておくべき,という意見など,前回に劣らずバラエティーに富んだ症例検討になった。また,コラムでは,患者のオピオイド感受性に応じた導入時のレミフェンタニル投与の考え方,実際の方法を示してもらい,筆者はレミフェンタニル時代の術後鎮痛法に関して小文を提示した。
レミフェンタニルが市場に登場した2007年以降の麻酔科医にとって,レミフェンタニルはなくてはならない麻酔薬の一つであろう。また,それ以前の麻酔科医であれば,自らが苦労して会得したレミフェンタニルの使用法にどうしてもこだわってしまいがちになるのものだろう。しかし,であればこそ,自分以外の麻酔科医たちが,どのような考えでレミフェンタニルを使っているのかを知り,自らの麻酔の幅を広げるきっかけとしていただければ幸いである。
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