症例検討 レミフェンタニル:私はこう使っています
巻頭言
紙谷 義孝
1
1新潟大学医歯学総合病院 麻酔科
pp.771
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101894
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- 文献概要
レミフェンタニルは,2007年1月に日本で使用可能になって以来,全身麻酔管理に不可欠な存在になっている。そして,レミフェンタニルのキレのよさを生かした「ストレスフリーの麻酔」は,全身麻酔の考え方を根底から変えたと言っても過言ではない。
しかし,そのキレのよさからtransitional opioidsに苦労したり,オピオイドの急性耐性による痛覚過敏やシバリングが発生したりする懸念もある。また,安易にレミフェンタニルを併用する,「考えない麻酔管理」に対する危惧の声を耳にする。
そこで,今回の症例検討は,2回に分けて,レミフェンタニルの実際の使用法についてさまざまな立場から概説していただいた。特に,なぜその用量を用いるのか,その用量を使うときのコツはどのような点なのか,といった使用量について具体的に示しているのが特徴である。
所変われば麻酔も変わる。同じ麻酔薬でも違った考え方で使われているのだ,という点に注目していただき,「考える麻酔」のためのレミフェンタニルの使用法を読者に「考えて」いただければ幸いである。
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