症例検討 脊椎手術2
巻頭言
紙谷 義孝
1
1新潟大学医歯学総合病院 麻酔科
pp.379
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101802
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- 文献概要
先月号に引き続き,脊椎手術を取り上げる。前回は「頸椎」が対象であったが,今回は,脊椎全体を対象とした症例である。そのため,術野の範囲も広く,それに応じて手術時間も長くなる。場合によっては,開胸・開腹も必要となるかもしれない。
神経損傷を防ぐための体位には,十分な検討が必要であるし,術中の出血にも備えなければならない。そして,良好な術後鎮痛も提供したい。特に,椎間板ヘルニア手術における硬膜外鎮痛法の適応は,術後の運動機能評価やカテーテル留置の場所と術野が近接することなどから,ともすると禁忌と考えられがちである。これに対して村上氏らが示している技術は興味深い。
一般病院などでも比較的行われることが多い脊椎手術症例も取り上げたので,自施設のやり方と,どこが同じで,どこが違うのか,比較しながら読み進めていただける企画となった。隣の麻酔を垣間みるという,症例検討の醍醐味を味わっていただきたい。
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