徹底分析シリーズ open TCI:PK-PD学ぶなら今でしょ
効果部位って何?―ke0の謎に迫る
木山 秀哉
1
KIYAMA,Shuya
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.1056-1062
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101963
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将来,日本でopen TCIが解禁されると,現在のディプリフューザーⓇ(オリジナルMarshモデルによるプロポフォールplasma-controlled TCI)に加えて,modified Marshモデル,あるいはSchniderモデルによるプロポフォールTCI,MintoモデルによるレミフェンタニルTCIが臨床使用可能になる。ディプリフューザー以外のTCIでは,制御対象として血漿plasmaあるいは効果部位effect-siteを選択できる。個々の患者に最適なモデルを選ぶためには,今まで以上に深い薬物動態学pharmacokinetics(PK)と薬力学pharmacodynamics(PD)の理解が必要になる1,2)。
本稿は,静脈麻酔薬のPK-PDを学ぶ過程でつまずきやすい「効果部位」を,できるかぎり平易な数学を用いて解説する。特に,一般にあまり丁寧に解説されていない定数ke0について詳しく述べる。
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