症例検討 泌尿器科手術1
原発性アルドステロン症に対する腹腔鏡下副腎摘除術―予後は比較的良好とされるが,高血圧の重症度と罹患期間には要注意
長谷 洋和
1
,
澤村 成史
1
Hirokazu NAGATANI
1
,
Shigehito SAWAMURA
1
1帝京大学医学部 麻酔科
pp.500-503
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101830
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症例
50歳の女性。身長148cm,体重63kg。50歳になり,夜間の多尿と左右対称性の弛緩性四肢麻痺が顕著になったため,受診したところ,著明な高血圧(196/108mmHg)と,低カリウム血症(2.0mEq/L)を認めた。CT検査にて,左副腎に結節病変を認め(図1),血漿アルドステロン高値〔346pg/mL(基準値36~240)〕と,レニン活性低値〔1.0ng/L/hr(基準値0~3)〕を認めたため,原発性アルドステロン症の診断となった。カルシウム拮抗薬に加えて,スピロノラクトンによる降圧治療と,カリウム補充療法が行われ,腹腔鏡下左副腎腫瘍摘除術が予定された。
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