徹底分析シリーズ 感染を防ぐ
手術部は感染予防仕様になっているか―衣服や手術室の環境はもちろん,廃棄物への配慮も大切に
市川 高夫
1
Takao ICHIKAWA
1
1新潟六日町病院 麻酔科
pp.448-452
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101819
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手術室に関する感染予防は,第一に,手術部位感染(SSI)の防止を目的になされる。手術を受ける患者は,無菌の組織を大気に曝すことなどから,感染を受けやすい易感染患者と考えられ,術野への病原菌の付着防止を考慮しなければならない。
SSI予防の基本的な考え方は,1999年に米国疾病管理予防センター(CDC)から発表された,「手術部位感染防止ガイドライン」1)で示されている。以降,CDCから発表された各種ガイドライン(「医療施設における環境感染管理のためのガイドライン」2)など)や,その後に発表された論文,エビデンスなどをもとに,部分的に更新がなされている。
同様に,患者の手術部位には関係ない感染や,医療従事者が被る感染(いわゆる院内感染)については,同じくCDCの「隔離予防策のためのガイドライン」や,「器具関連感染予防ガイドライン」などが参考になる。
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