徹底分析シリーズ 感染を防ぐ
麻酔関連機器の滅菌・消毒―滅菌および消毒をデバイスにあわせて適切に使い分けよ
深柄 和彦
1
,
安原 洋
1
Kazuhiko FUKATSU
1
,
Hiroshi YASUHARA
1
1東京大学医学部附属病院 手術部
pp.444-447
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101818
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麻酔の業務には侵襲的な手技が多く,適切な感染予防策を講じる必要がある。以前は,術前の感染症検査で陽性の症例に特別な注意を払い,感染症ごとに異なった対応をするといった,二段構えの対応が一般に行われていた。しかし今日では,すべての患者に感染症陽性の危険性があるという認識のもと,標準予防策(スタンダードプリコーション)の原則にもとづき,感染予防を実践することが一般的となっている。
この原則のもと,麻酔関連機器の滅菌・消毒などの処理を行う意義,その具体的手順について,すべての麻酔科医は理解している必要がある。麻酔関連の感染予防には,感染から患者を守るという視点と,医療スタッフを守るという視点の双方が重要であるが,本稿では前者をテーマに,滅菌・消毒の基礎を含め,解説する。
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