徹底分析シリーズ それでいいのか 麻酔中の人工呼吸
併存肺疾患も考えた周術期肺保護戦略―術後の肺損傷には複数の要因がある 麻酔科医のウデの見せどころ
倉橋 清泰
1
Kiyoyasu KURAHASHI
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 生体制御・麻酔科学
pp.922-929
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101622
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急性呼吸促迫症候群acute respiratory distress syndrome(ARDS)のような病的な肺に対して,過剰な圧(容量)で換気をすることが,さらに肺の障害を増長することは,誰もが認めることとなった。では,肺に特段の異常がない患者,あるいはARDSとは別の肺疾患を合併している患者の手術中の呼吸管理について,特に推奨されることはあるのだろうか。
本稿では,エビデンスが少なく少々難しい命題ではあるが,可能なかぎりの知見を集めて,周術期の肺保護戦略について概説する。
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