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Kokyu to Junkan Volume 52, Issue 2 （February 2004）

呼吸と循環 52巻2号（2004年2月発行）

Japanese English

Current Opinion

ARDSに対する呼吸管理―肺保護戦略を中心に The Progress of Respiratory Management for ARDS：the up-to-date of the lung protective strategy 小林敦子 ¹ , 橋本悟 ² Atsuko Kobayashi ¹ , Satoru Hashimoto ² ¹大阪府済生会吹田病院集中治療室 ²京都府立医科大学集中治療部 ¹Department of Anesthesiology and Intensive Care, Saiseikai Suita Hospital ²Department of Anesthesiology and Intensive Care, Kyoto Prefectural University of Medicine pp.191-195

発行日 2004年2月1日 Published Date 2004/2/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100258

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Abstract 文献概要
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ARDSに対する呼吸管理をめぐる最近1年間の話題

　1990年前半に比較的わかりやすい定義がなされて以来^1），ARDS治療に対しては数多くの多施設臨床試験(Multi-center Randomized Clinical Trial，以下多施設RCTと略す)が推進されてきた．そのなかでも1994年に米国NIHが中心となり発足したARDSnetwork(以下ARDSnetと略す)は，精力的に多施設RCTを遂行している．にもかかわらず，このARDSnetによる多施設RCTでARDS患者の予後を左右する有効な薬物治療は未だに見出せていない．唯一有効性を証明された治療法は低容量換気人工呼吸管理のみというやや寂しい状況であり，今後のさらなる発展を期待したい^2）．

　以下に最近のARDSに対する呼吸管理の重要性を示唆する最新の知見を解説する．