徹底分析シリーズ 3.11から学ぶ
震災時に本当に役立つ平時の準備・訓練とは―BCPの考え方で防災文化を定着させよう
安原 洋
1
YASUHARA, Hiroshi
1
1東京大学医学部附属病院 手術部
pp.250-253
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101475
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衝撃的なあの平成23年3月11日から早くも1年近くが過ぎようとしている。震災は多くの人に衝撃を与え,実際の被害も甚大であった。100年に1度といわれる災害を経験し,まさに日本国民すべてが自らの人生を含めてすべてを見直す機会になったと言っても過言ではない。われわれ医療にかかわる者とて,例外ではない。事実,震災直後からおびただしい数の医師,看護師,その他の医療者から,現場の報告と防災に対する提案がなされた。ようやく,震災直後の洪水のような情報発信も下火になり,今回の経験を改めて見つめ直し,今後の防災対策を冷静に考える時期になったといえる。
本徹底分析でも,さまざまな立場,視点から災害に対する備えについて触れられているが,本稿では災害に対する「平時の準備」に重点を置き,これまでとは異なる視点で,本当に役立つ防災について考えたい。
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