特集 周産期救急システム―初期対応と災害対策
災害時小児周産期リエゾンの地域,各自治体における活動内容:平時活動,訓練およびマニュアル整備,BCP 新生児科
杉浦 弘
1
SUGIURA Hiroshi
1
1聖隷浜松病院総合周産期母子医療センター新生児科
pp.747-752
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002189
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はじめに
2016年度に災害時小児周産期リエゾン(以下リエゾン)養成研修が開始され,約10年が経過した。その間,多くの災害が発生し,都度被災地での活動が報告され,各都道府県や学会などで活動内容について議論が重ねられている。リエゾンは災害発生直後から小児・周産期医療体制の維持・復旧活動を開始し,さまざまな職能を有する他団体と調整作業を行うことになる。しかし,慣れない保健医療福祉調整本部*での活動は容易ではないうえ,災害によって発生する小児周産期領域に関わる課題は多岐にわたる。そのため平時にどれだけの準備しておけるかが重要になる。

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