特集 COVID-19パンデミック 振り返りと将来への備え
【COVID-19診療・対策振り返り編—新型コロナウイルスが教えてくれたこと】
—ウイルス学・疫学—平時にやっていないことは緊急時にはできない
谷口 清州
1
1独立行政法人 国立病院機構 三重病院
キーワード:
SARS-CoV-2
,
新型コロナウイルス
,
早期探知
,
接触者追跡
,
感染伝播
Keyword:
SARS-CoV-2
,
新型コロナウイルス
,
早期探知
,
接触者追跡
,
感染伝播
pp.46-50
発行日 2023年1月15日
Published Date 2023/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204111
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COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックは、まだ終わったわけではない。総括するには早すぎるが、すでに我々はいろいろなことを思い知らされている。
個人的に思うのは、パンデミックというのは大自然の一部であり、当たり前だが人間の都合に合わせてくれるわけはなく、ウイルス自体の生存という目的のために進展していくものだということである。我々の世代は、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)、2009年の新型インフルエンザA(H1N1)pdm09、そして今般のCOVID-19と、3回のグローバルな健康危機を経験させてもらった。なかでも今回のCOVID-19では、動物のウイルスが人間世界に侵入してのち、どのように人類に適応して広がっていくのかを目の当たりにさせられた。これこそ、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が人類に教えてくれた最大のものである。
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