症例検討 硬膜外麻酔・鎮痛の合併症
―硬膜穿刺後頭痛は予防が第一!―保存療法から自己血パッチへのプロトコールを定めたい
大下 恭子
1
,
河本 昌志
1
OSHITA, Kyoko
1
,
KAWAMOTO, Masashi
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学教室
pp.920-924
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101342
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症例
19歳の男性。身長180cm,体重88kg。ラグビーで前十字靭帯損傷を起こし,靭帯再建術が予定された。腰部硬膜外麻酔併用全身麻酔とした。L3/4椎間から17ゲージ硬膜外針を用いて穿刺を試みたが,硬膜穿刺をしてしまった。続いてL2/3椎間から硬膜外穿刺を行い,カテーテルを頭側に向けて3cm挿入した。プロポフォールとフェンタニルで麻酔導入し,ラリンジアルマスクを挿入した。麻酔維持は,セボフルラン,酸素,空気で行った。術後は,0.2%ロピバカインによる自己調節硬膜外鎮痛(PCEA)とした。
手術翌日,朝食後にベッド上に座ったところ,強い頭痛があった。横になると頭痛は軽減した。
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