症例検討 食道手術の麻酔
胸部食道癌手術の標準術式―食道疾患手術に共通するクリティカルポイントと麻酔管理上の注意
富田 夏実
1
,
梶山 美明
1
TOMITA, Natsumi
1
,
KAJIYAMA, Yoshiaki
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科
pp.602-605
発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101266
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本稿では,まず簡単に食道手術の特徴を述べる。そして,われわれが行っている「胸部食道癌」に対する標準手術術式について,実際の手術手順に沿って解説する。各種食道疾患の術式すべてを記すには誌面に限りがあるため割愛するが,胸部食道癌の標準術式は,局所的にみれば他の食道疾患手術を十分に網羅しているため,本術式の理解が深まれば食道疾患に対する他の術式を改めて説明するまでもないと考える。
また最近,食道疾患に対しても鏡視下手術が広まりつつあるが,これは食道へのアプローチ方法が異なるだけで,食道手術における外科医や麻酔科医にとってのクリティカルポイントが変わるものではない。すなわち,本術式に精通することは,アプローチ方法や術式が異なっても,食道手術に関する麻酔の基本を理解するのに役立つものと考える。
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