徹底分析シリーズ 素朴な疑問―これにて13件落着!
12件目―硬膜外カテーテルから脳脊髄液のようなものが吸引された場合,どう対処するか
金井 昭文
1
KANAI, Akifumi
1
1北里大学医学部 麻酔科学
pp.232-233
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101164
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●脳脊髄液の鑑別
硬膜外針による硬膜穿刺に気づかずに,硬膜外腔またはくも膜下腔にカテーテルを留置した場合や,硬膜外カテーテル挿入時にカテーテルにより硬膜穿刺した場合,あるいは誤って硬膜下腔や硬膜内に留置したカテーテルから局所麻酔薬を注入して硬膜破裂した場合,などではカテーテルから脳脊髄液が吸引される可能性がある1)。
硬膜外カテーテルから無色透明の液体が吸引された場合,注入した局所麻酔薬や生理食塩液と脳脊髄液との鑑別が必要である。脳脊髄液は,前二者には含まれない糖(血糖の1/2~2/3程度)を含むため,血液ガス分析装置により早急に検出(定量分析)できる。
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