徹底分析シリーズ 緊急輸血:予期しない,あるいは予想を超えた出血
コラム:人工血液の臨床応用と緊急使用への可能性
小林 紘一
1
KOBAYASHI, Koichi
1
1慶應義塾大学医学部
pp.642-644
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100970
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●人工血液の必要性
1900年にK. Landsteinerがヒトにおける血液型を発見して以来,血液型判定を厳重に行うという条件のもとに,赤血球輸血は安全で有効な治療手段として,人類の健康維持と医療の進歩に多大な貢献をしてきた。
一方,輸血に伴う副作用として,蕁麻疹,アナフィラキシーショック,ウイルスなどによる輸血感染症,移植片対宿主病graft-versus-host disease(GVHD),輸血関連急性肺障害transfusion related acute lung injury(TRALI),異型輸血など,頻度は少ないものの,看過できない多くの問題が残されている。
Copyright © 2010, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.