徹底分析シリーズ 緊急輸血:予期しない,あるいは予想を超えた出血
急がば回れ!「どうしても血液が足りない」,「血が止まらない」事態のlife saving alternative
久志本 成樹
1
KUSHIMOTO, Shigeki
1
1日本医科大学 救急医学教室
pp.646-653
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100971
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すでに,危機的出血への対応ガイドライン,血液供給システム,安全対策,施設内の体制整備,さらに人工血液の可能性など,「どのように血液製剤を準備し,使用するか」ということが他稿で詳細に記載されている。
本稿では,「血液を何とかしよう」だけではいかんともし難いとき,あるいは「そのような危機的状況へ陥らないようにするには何ができるのか」との視点から,危機的状況における緊急輸血を要することの多い外傷を中心に,ダメージコントロールdamage controlの考え方とその実際,さらには外傷などの組織損傷を伴う病態における凝固異常のとらえ方,そしてinterventional radiology(IVR)を含めた,出血のコントロールと救命のための集学的アプローチについて解説する。
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