徹底分析シリーズ 術前評価と麻酔
術前評価で問診すべきこと:手術の成功は麻酔術前診察で決まる!
中田 一夫
1
,
奥谷 龍
1
NAKADA, Kazuo
1
,
OKUTANI, Ryu
1
1大阪市立総合医療センター 麻酔科
pp.550-556
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100953
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「周術期の麻酔管理で一番大切な事」は何でしょうか。もちろん,多くの麻酔科医は術中の呼吸・循環管理と術後の疼痛緩和と答えるでしょう。しかし,術中想定外の事態に陥り,大変難渋する麻酔管理を強いられる症例もときどきあります。なぜ大変であったかを考えた場合,「麻酔導入直後に血圧が下がった」,「心電図変化があった」,「術中出血が多かった」,「術式の変更があった」,などがありますが,これらって,すべて想定外の事でしょうか。あとから振り返ってみると想定内の事も多くあります。そこで,「麻酔管理で一番大切な事」への答えとしては,「術前の患者評価と手術に至った病態の把握」だと私は確信しています。そこで今回は,患者の術前評価法のポイントについて解説します。
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