Japanese
English
徹底分析シリーズ 麻酔に関するガイドラインを知ろう
術中モニタリングに関するガイドライン
STANDARDS FOR BASIC ANESTHETIC MONITORING:Committee of Origin:Standards and Practice Parameters
西山 純一
1
,
鈴木 利保
1
Junichi NISHIYAMA
1
,
Toshiyashu SUZUKI
1
1東海大学医学部医学科外科学系 麻酔科
pp.930-933
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100763
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
●ガイドラインの概要
米国麻酔科学会(ASA)によるこの「麻酔中の基本的モニタリングに関する規準」は1986年に承認され,その後現在まで数回の改訂を重ねている(最終は2005年)。本ガイドラインに示されている各基準は,現代の標準的モニタリング(生体監視モニター)を対象とし,麻酔管理の質的向上を目的に,全身麻酔,局所麻酔,静脈内鎮静(=局所麻酔+セデーション)などの麻酔法を問わず,いかなる場合にも適応されると明確に書かれている*1。
また,種々のモニタリングよりも救命処置が優先される場合があること,麻酔科医が必要と判断すればガイドラインで定めた以上のモニタリングを行うことに規制がないことを前提としている。さらに訴訟の多い社会的背景からか,適切なモニタリングによっても予期せぬ病態変化を捉えきれない可能性があること,ガイドラインの遵守が患者予後を保証するものではないこと,特殊またはまれな状況下ではガイドラインに示したモニタリングが技術的に困難なことがあり,それゆえに基準を逸脱しても許容されること,示された基準は医療の水準,臨床技術の進歩など時代の趨勢とともに改訂が加えられることが明言されている。
Copyright © 2009, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.