特集 これだけは知っておきたい 甲状腺・副甲状腺診療
外科的治療
術中反回神経モニタリング
鈴木 基之
1
,
猪原 秀典
1
Motoyuki Suzuki
1
,
Hidenori Inohara
1
1大阪大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
キーワード:
甲状腺腫瘍
,
副甲状腺腫瘍
,
反回神経モニタリング
Keyword:
甲状腺腫瘍
,
副甲状腺腫瘍
,
反回神経モニタリング
pp.429-432
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001040
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はじめに
甲状腺・副甲状腺手術において,反回神経の形態的・機能的温存は最も重要なポイントの1つである。わが国では近年,悪性腫瘍だけではなくほぼすべての甲状腺手術において神経刺激装置(nerve integrity monitoring:NIM)を使用した際に診療報酬の加算算定が可能となり,術中反回神経モニタリング(intraoperative neuromonitoring:IONM)が多くの施設で実施可能な環境にある。これにより,術中の反回神経の探査や同定,手術終了時の反回神経の健全性の確認,術後反回神経麻痺の予測などが可能となった。特に局所進行甲状腺癌や再手術例ではその有用性は高く,使用する場合はデバイスの特性を十分に理解しておく必要がある。
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