徹底分析シリーズ 脳外科手術のControversies―1
どの麻酔法を選択すべきか?―頭蓋内圧亢進患者と虚血性脳疾患患者の麻酔
河野 安宣
1
,
川口 昌彦
1
Yasunobu KAWANO
1
,
Masahiko KAWAGUCHI
1
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
pp.506-510
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100665
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麻酔科医が日常行っている全身麻酔法は,吸入麻酔薬ではセボフルラン,静脈麻酔薬ではプロポフォールを中心に,麻薬性鎮痛薬・筋弛緩薬などを併用したバランス麻酔が主流である。脳外科手術の麻酔では,一般的な麻酔薬の特性以外に,個々の麻酔薬の脳循環,脳代謝,頭蓋内圧への影響も考慮し麻酔法を決定する必要がある。その特徴を理解せず使用することは,手術を困難にするばかりではなく,患者の神経学的予後などの悪化につながることも否定しきれない。本稿では,脳外科手術の麻酔として,代表的な頭蓋内圧亢進患者と虚血性脳疾患患者の麻酔について,吸入麻酔薬,静脈麻酔薬のどのような特性を生かせばよいのか,という観点で考えてみたい。
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