徹底分析シリーズ 脳外科手術のControversies―1
血圧のコントロールをいかにすべきか?
吉谷 健司
1
Kenji YOSHITANI
1
1国立循環器病センター麻酔科
pp.512-517
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100666
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通常,脳には自動調節能が備わっており,脳灌流圧は一定に保たれる。しかしながら,脳外科手術を受ける患者の場合,この機構が破綻していることが多く,灌流圧を上げすぎても下げすぎてもいけない状況で麻酔管理を行わなくてはならない。これまでに,脳血流量と血圧管理に対する戦略としてICPを標的とした方法(ICP targeted therapy),脳灌流圧を標的とした方法(CPP targeted therapy),血圧を低下させて脳灌流圧を60~70mmHgに維持する(Lund therapy),大量輸液を行い脳血流量を維持する方法(CBF targeted therapy)があるが,どの方法が優れているのかは結論が出ていない。では,実際の麻酔はどうすべきだろうか。
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