Japanese
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特集 頭蓋内圧亢進
頭蓋内圧亢進時の髄液動態
Cerebrospinal fluid dynamics in relation to the intracranial pressure
津金 隆一
1
,
佐藤 修
1
Ryuichi Tsugane
1
,
Osamu Sato
1
1東海大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Tokai University School of Medicine.
pp.17-24
発行日 1980年1月1日
Published Date 1980/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204522
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I.はじめに
髄液は頭蓋内容積の10%を占め,一日に4〜5回のturnoverがあり,髄液圧が上昇すると吸収能力は産生量を大きく上まわる。こうした機能は頭蓋内圧亢進時における緩衝系としての機能を理解する上で重要である。また一方,髄液の動態異常により,頭蓋内圧が上昇する水頭症と言われる病態がある。緩衝系としての機能と水頭症の病態の2面から髄液動態をとらえようと試みた。
髄液に関する生理学的な,あるいは病理学的な事項はすでに多数の秀れたReviewがあり11,25,26,27,53,64,67,68,69,83),本稿では関係あると思われる部分のみにとどめ,できるだけ簡略した。次いで頭蓋内圧亢進時の髄液動態について述べ,水頭症の病態,治療についても言及する。
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