今月の主題 脳循環の基礎と臨床
脳循環障害の成因と病態
頭蓋内圧亢進と脳循環
永井 肇
1
,
新田 正廣
1
Hajime NAGAI
1
,
Masahiro NITTA
1
1名古屋市立大学医学部・脳神経外科
pp.1714-1716
発行日 1981年10月10日
Published Date 1981/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217356
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頭蓋内圧亢進は,脳神経外科医が日常診療に際してしばしば遭遇する病態である.固くて伸展しない頭蓋骨によって囲まれた頭蓋腔の中で内圧が高まると,全体的に脳血流が低下して脳機能が障害されるとともに,可塑的な性質を有する脳組織は圧迫により変形,偏位して,天幕切痕あるいは大後頭孔へ,ヘルニアを起こし病態をますます複雑なものにしている.
本稿では,頭蓋内圧が亢進した際に起こる,血圧,脳波の変化を脳循環動態と関連づけて検討を加える.
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