徹底分析シリーズ 産科麻酔のControversies:帝王切開術の麻酔法の常識に迫る!
脊髄くも膜下麻酔後の低血圧予防にはエフェドリンを用いる!?
田中 基
1
Motoshi TANAKA
1
1Department of Anaesthesia, Faculty of Medicine, University of Toronto, Canada
pp.306-311
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100623
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北米における帝王切開術の麻酔は,かつては全身麻酔が主流であった。しかし,妊婦は気管挿管困難や誤嚥のリスクが高いことが認識されるようになり,現在では脊髄くも膜下麻酔(脊麻)や硬膜外麻酔といった「区域麻酔」が第一選択となっている1)。一般に脊麻は,若くて健康な患者に対しては「安全な麻酔」と考えられいるが,産科麻酔においては注意すべき点も存在する。本稿では,特に「帝王切開術における脊麻後の血圧低下(post-spinal hypotension)」について考察する。
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