徹底分析シリーズ 冠動脈疾患患者の麻酔“Pros & Cons”
心筋虚血のモニタリングに,経食道心エコーがあれば肺動脈カテーテルはいらない?―肺動脈カテーテルは入れる?入れない?
池崎 弘之
1
,
松村 純也
1
,
金 上浩
1
,
石黒 芳紀
2
Hiroyuki IKEZAKI
1
,
Junya MATSUMURA
1
,
Sangho KIM
1
,
Yoshiki ISHIGURO
2
1大和成和病院 麻酔科
2名古屋徳洲会総合病院 麻酔科
pp.992-998
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100459
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●悪役カテーテル?
肺動脈カテーテルpulmonary artery catheter(PAC)が世に出て30年以上がたつ。開発者の名前にちなんでSwan-Ganzカテーテルと呼ばれ,日本国内でもこれをスワンと呼ぶかガンツと呼ぶか地域性があるようだ。いずれにせよ私が20年前に麻酔科の研修医だった頃,このスワンもしくはガンツカテをストレスなく自在に挿入し使いこなせる麻酔科医は私にとって憧れの的であった。
昨今のPACは連続的に心拍出量(CO),混合静脈血酸素飽和濃度(SvO2),肺動脈圧(PAP)そして肺動脈楔入圧(PCWP)を知ることができる。中にはエドワーズライフサイエンス社製スワンガンツCEDV/SvO2サーモダイリューション・カテーテル®のように,右室の収縮,拡張末期容量,駆出率まで連続モニターできる製品も登場した。
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