徹底分析シリーズ 冠動脈疾患患者の麻酔“Pros & Cons”
β遮断薬の周術期投与は,冠動脈疾患患者の予後を改善するか?―冠動脈疾患患者に対する薬物療法のエビデンス
坂本 篤裕
1
,
安藤 富男
2
,
工藤 一大
2
Atsuhiro SAKAMOTO
1
,
Tomio ANDO
2
,
Ichidai KUDO
2
1日本医科大学 麻酔科学講座
2帝京大学医学部附属溝口病院 麻酔科
pp.980-990
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100458
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「β遮断薬の周術期投与は,冠動脈疾患患者の予後を改善するか?」の答えは,当然「改善する」である。患者自身の心リスクあるいは高リスク手術に対して何らかの方策を考える場合,β遮断薬投与は現時点で周術期予後を改善する有効な方策の一つである。
他の治療・方策を検討する場合と同様に,周術期投与の予後改善を議論するにあたっては,β遮断薬の種々の臨床における有用性,その期待される効果の機序を理解し,多くの臨床評価を適正に解釈することが重要である。
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