投稿論文 紹介
肺動脈カテーテルによる肺出血症例の報告と肺動脈カテーテルの過剰な先進を防止する取り組み
眞島 妙子
1
,
渡部 直美
,
冨永 昌周
,
甲斐 哲也
1国立病院機構九州医療センター 麻酔科
キーワード:
異物移動
,
開胸術
,
留置カテーテル
,
外科的止血
,
Swan-Ganzカテーテル法
,
医療事故防止
,
経食道心エコー図
,
肺出血
,
ECMO
Keyword:
Foreign-Body Migration
,
Echocardiography, Transesophageal
,
Hemostasis, Surgical
,
Extracorporeal Membrane Oxygenation
,
Thoracotomy
,
Catheterization, Swan-Ganz
,
Catheters, Indwelling
pp.865-870
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022250886
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肺動脈カテーテル(pulmonary artery catheter:PAC)による肺動脈損傷を来した症例を経験した。対策として、PAC過挿入を防ぐため、経食道心エコー(transesophageal echocardiography:TEE)を用いた適正位置決定法を策定した。挿入時はTEEで観察し、PACの先端が右肺動脈に入る程度まで進めたのち、カテーテルを引いてたわみを取り、バルーンが主肺動脈にある状態を保ちながら挿入長を最短とするようにした。PACを用いた心臓手術では、留置時のみならず、術中・術後を通してPACの位置変化を注意深く観察する必要がある。
Copyright© 2022 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.