連載 A.M.C.心臓手術と麻酔:第1回
大動脈弁狭窄症(AS)に対する人工弁置換術
吉田 和則
1
,
内藤 嘉之
2
,
井出 雅洋
3
1明石医療センター 心臓血管外科
2明石医療センター 麻酔科
3神戸麻酔アソシエイツ
pp.366-372
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100292
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症例
患者は72歳の男性,身長170cm,体重72kg,体表面積1.83m2。以前より高血圧症を指摘され,近医にて投薬されていた。最近になって労作事呼吸困難を自覚するようになり,当院受診にてNYHA心機能分類II度の心不全と診断された。心臓超音波検査および冠動脈造影検査を施行したところ,重症の大動脈弁狭窄症aortic stenosis(AS)と左前下行枝の冠動脈病変が認められた。大動脈弁は三尖で弁口面積0.8cm2,平均圧較差74mmHgであった。Carpentier-Edwards生体弁23mmを用いた大動脈弁置換術aortic valve replacement(AVR)と,左前下行枝領域(#8)への左内胸動脈グラフトを用いた冠動脈バイパス術coronary artery bypass graft(CABG)が予定された。
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