連載 A.M.C.心臓手術と麻酔:第9回
大動脈弁閉鎖不全症に対する自己大動脈弁温存手術
吉田 和則
1
,
内藤 嘉之
2
,
井出 雅洋
3
1西宮渡辺病院 外科
2明石医療センター 麻酔科
3神戸麻酔アソシエイツ
pp.806-817
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100173
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症例
26歳の男性。身長189cm,体重58kg,体表面積1.80m2。Marfan症候群と診断されていたが,検診において心雑音を指摘され,近医を受診。胸部CT検査でValsalva洞の著明な拡大を認め,手術目的で当院紹介となった。
経胸壁心エコー法(TTE)および大動脈造影検査を施行したところ,Valsalva洞拡大(60mm)を伴う軽度~中等度の大動脈弁閉鎖不全aortic regurgitation(AR),および中等度の三尖弁閉鎖不全症tricuspid regurgitation(TR)と診断された。手術は自己大動脈弁温存手術aortic valve sparing operation(AVSO)と三尖弁形成術tricuspid annuloplasty(TAP)が予定された。
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