Japanese
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連載 人工臓器の最前線・vol.9
大動脈弁置換術における人工弁の進歩
Advances in artificial heart valve in aortic position
福田 宏嗣
1
Hirotsugu FUKUDA
1
1獨協医科大学心臓・血管外科
キーワード:
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)
,
rapid deployment弁
,
sutureless弁
,
valve in valve
Keyword:
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)
,
rapid deployment弁
,
sutureless弁
,
valve in valve
pp.159-164
発行日 2022年10月8日
Published Date 2022/10/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28302159
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人工弁の開発は同種大動脈弁(ホモグラフト)の使用から始まり,機械弁と生体弁と分かれて開発が進み,それぞれ有効弁口面積や圧較差を含めた血流動態,血液への影響,耐久性,抗血栓性,易移植性などの機能を向上させながら進化してきた.最近,経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)に使用されるTAVI弁が開発され,その技術を応用したrapid deployment弁,sutureless弁も登場し,開心術における低侵襲性の向上,低侵襲心臓手術(MICS)の普及にも貢献している.大動脈弁疾患の治療はこれら人工弁の進歩や形成手術の確立により,どの手術術式,人工弁を選択するかは個々の患者のリスク評価,生命予後,価値観や希望も考慮し,長期間のライフタイムに合わせた人工弁の選択と治療戦略が必要であり,ハートチームでの議論がさらに重要性を増している.
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