症例検討 病棟における気道確保と緊急気管挿管
神経筋疾患による呼吸不全:慌てずに,気道確保と陽圧換気ができればなんら問題はなし
渡辺 弘道
1
,
肥川 義雄
1
hiromichi WATANABE
1
,
yoshio HIKAWA
1
1東京都立府中病院 麻酔科
pp.360-363
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100291
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症例
36歳の女性。身長161cm,体重51kg。2年ほど前から眼瞼下垂が出現し,昨年になって重症筋無力症と診断された。ピリドスチグミンを内服している。3日前から風邪気味であったが,食欲も低下したうえ,食事もとりにくくなったため,薬も中止していた。昨日から急速に筋力が低下し,十分に咳ができないため痰がからむようになった。夜になり呼吸困難が強くなったため,ピリドスチグミンを1日分をまとめて服用した。その後,呼吸は浅く,呼吸数は30回/min程度であった。単純酸素マスクで酸素4l/minを投与していたが,経皮的酸素飽和度は98%であった。
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