症例検討 病棟における気道確保と緊急気管挿管
心不全,肺水腫:不穏によりNPPV施行が困難な場合は,気管挿管の適応
赤田 信二
1
,
竹田 晋浩
1
Shinji AKADA
1
,
Shinhiro TAKEDA
1
1日本医科大学 麻酔科学教室
pp.358-359
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100290
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症例
64歳の女性。身長154cm,体重56kg。1週間ほど前に歯科治療を受けたが,数日前から発熱があり,昨日から動悸と呼吸困難が出現したため,救急外来を受診した。胸部X線写真では心肥大と肺水腫,心エコー図検査では,高度の僧帽弁逆流と僧帽弁に疣贅を認めた。ただちに集中治療室に入室した。単純酸素マスクで酸素4l/minを投与していたが経皮的酸素飽和度も95%に低下し,呼吸困難感が強くなった。
経過:経皮的酸素飽和度はわずかに改善した。しかし,不穏が続き,マスクを取り外そうとしたりしてNPPVが困難となったため,ミダゾラムを少量静注したところ無呼吸となった。
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