特集 AKI
5.AKIの予防,治療,管理
【コラム】陽圧換気と腎機能
福永 真由子
1
Mayuko FUKUNAGA
1
1Beth Israel Medical Center 呼吸集中治療科
pp.541-542
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100250
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1947年Druryらは,健常者に持続気道陽圧continuous positive airway pressure(CPAP)による陽圧換気を行うと,腎血流量renal blood flow(RBF),糸球体濾過量glomerular filtration rate(GFR),尿量が減少することをはじめて発表1)した。その後,動物,ヒトの両方でさまざまな研究が行われ,そのすべてで陽圧換気による尿量の減少が認められた。しかし,陽圧換気のGFRとRBFへの影響にはばらつきが認められた。現時点では,陽圧換気が腎機能を悪化させるメカニズムとして,陽圧換気の①血行動態への影響,②神経ホルモンへの影響,③炎症性メディエータへの影響,の3つが考えられている。これらの3つのメカニズムについての現時点での研究結果をまとめる。
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