論述
神經及び筋纎維現象についての一つの考察(1)
吉田 克己
1
1京都大学医学部第三内科教室
pp.109-114
発行日 1950年12月15日
Published Date 1950/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905551
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1.神經纎維の働作電流
神経纎維に所謂矩形電撃を與えた時に,その電圧が,一定の時間に対して一定の強さを越えたときに,例えば0.5msec.位の持続に対して3)ミリボルト位を越えると,そこに所謂働作起電力が発生する.1)この事はその神経纎維が興奮したと言われ,從來神経生理学に於いて基本的な現象として知られていたものである.
この動作起電力の起因に関しては色々と言われ,色々な物理化学的な仮設が立てられ,2)数学的取扱いが行われて興味あるものとなつている.
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